CESレポート テレビ編

CESに行って来たので忘れないうちに書きたいと思います。まず第一弾はテレビ関連について。

自分自身CESに来たのは初めてだったので「今回のCESは…」とか書こうと思っても普段を知らないのでよく分からないですが、テレビに関していうと、「主戦場は4Kから8Kへ」「ディスプレイは曲がってなんぼ」って感じでした。一応、3Dテレビとか、スマートテレビとかもあったんですが、以外にも細々って印象を受けました。LGが3Dを割りと大々的にやってたんですがぱらぱらと前に人がいるだけでした。如何せんメガネをかけないと3Dを体験できないので、普通にヤマダ電機で3Dテレビを体験できるこの時代にCESの会場でわざわざ立ち止まって3Dを体験する必要はないということだったのかもしれません。

さて、前置きはそんな感じにしておいて、個別の会社毎のブースを紹介したいと思います。

☆SHARP
 主力がディスプレイ事業であるSHARPはやっぱりこの分野の展示が多かったです。ぶっちゃけ写真ではスーパー4Kだろうが8Kだろうが違いを載せることは出来ないんですが一応写真を載せておきます。上の写真は4Kのディスプレイでありながら画像処理エンジンによって4K以上の画質を実現しているというビヨンド4Kディスプレイ。確かに細かい部分がきっちりと描画されているのが分かりました。下の写真はスーパースリムアクオス。画面部分の厚さが8mmという薄さが魅力なんですが、残念ながらあとで紹介するSONY製品に普通に負けちゃってます。頑張れSHARP。



☆Samsung
 Samsungはとにかく曲がるディスプレイ押しの圧力が半端ない。多分、「ディスプレイ曲げてどうすんのさ?って奴、いいいからいっぺん体験してみろよ。」って言う主張だったんだと思います。PCのディスプレイ用だったりゲーム用だったり映画用だったりと色々なユースケースで体験できる展示がアリました。一番上の写真のように曲がったディスプレイをいっぱい並べて曲率をアピールしたり色々な展示方法をしていたのも多分、曲面ディスプレイ推しの一環なんでしょう。個人的には少なくともPCディスプレイは曲面じゃなくていいんじゃないかなと思いましたね。コーディング屋さんは縦長でディスプレイ使いたい時もあるだろうし。ちなみに、一番下は眼鏡なしで3Dが楽しめる世界最大のディスプレイだそうで、一応曲面以外でも存在感を出していました。




☆LG
 LGは更に曲面ディスプレイに注力している感じ。ただまあ、ただ曲がってるだけ、画素数が多いだけではみんなそんなに注目しないようで、僕が行った最終日には大画面の前がガラガラでした。一枚目、こんなに広いエリアを写しているのに写真が綺麗に撮れているということはそういうことだと思って下さい。 むしろテレビからは離れますが曲面ディスプレイスマホなどの方が注目を集めていた印象がありました。



 ☆SONY
 SONYの会場は混んでたのもあって写真を撮りそこねました。と言うか元々テレビを見に来たわけじゃなかったので…。SONYの今回の最大の展示は超薄型ディスプレイで、表示部分の厚さがなんと5mmを切るという、そのへんのスマホより断然薄い凄い次世代テレビを展示していました。これまた写真を撮るのが大変で、諦めました。あと、SONYのテレビはこれからAndroid搭載モデルを増やしていく予定らしく、スマホで操作ができたりアプリをインストールしたりとテレビのスマート家電化がどんどん進んでいくのを感じさせてくれました。

☆TOSHIBA
 今回テレビ関係で一番良かったと思ったのはTOSHIBAです。まず上の写真ですが形が四角形以外のディスプレイの展示で、車のインパネを想定しています。 個人的に感動したのは下の写真にある8Kテレビを用いたソリューションの展示で、ここは写真撮影が禁止されていたのでこれ以上の写真はないのですが、10人くらいずつ暗室に入れてもらって8Kディスプレイを使った新しいソリューションの紹介をしていました。一つ目はロンドンオリンピックの開会式の動画の紹介でした。ロンドンオリンピックではNHKが世界初?の8Kのカメラで動画を撮影していたらしく、それを見させてもらえるのですが、遠くから見ていると「あー、綺麗ですね。」で終わっちゃうところを、いざ近くで選手団の顔やショーで出てくるアイテムを見ると遠くでは気にしなかったような細かい部分までしっかりと描画されていることが分かります。また、他にも8Kディスプレイを用いた会議システムでは普通のディスプレイでは潰れてしまうような図面の細い線や、滲んでしまいそうな新聞の細かい文字などまで近づいて確認しても違和感なく見られるという展示でした。ただのテレビで終わってしまうと、ぶちゃけフルハイビジョンでも8Kでももはやどうでもいいんじゃないかと思ってしまいがちですが、高精細化される、ことで今まで使えなかった使い道でディスプレイが使えるという紹介は上手いなと思いました。
 8Kまで来ると正直紙に書いてあるものとほとんど差がわからないくらい高精細化されているので、図面にかぎらず今までディスプレイでは見きれないので印刷していたようなアイテムに対してペーパーレス化したり、遠隔地で共有して作業するなどといったことが考えられるのではないかと思いました。


☆中国勢
 中国勢もいくつかテレビを出していましたが、ぶっちゃけ、これといって凄い展示はありませんでしたし、閑古鳥が泣いている展示もいっぱいありました。ただ、良くも悪くも普通にテレビとして全く問題ないレベルの画質のものを展示しており、日中韓のテレビ事業の実力差は確実に縮まっていることを感じさせられました。


<<総評>>
 今回、見ていてヤバイなと思ったのは、個人的には「この中のテレビならぶっちゃけ値段が安けりゃどれでもいいや」と思うくらい、同じ4Kのディスプレイだけで比べた場合差がなかったことです。もはや並べて展示されていなければ中国製品は画質悪いし…とか思うことは無いレベルだと思います。
 結局、そう言う現状に対しての先行組の対応策が8Kだったり曲面ディスプレイだったりするんでしょうが、多分それで逃げられるのも時間の問題かと思いました。そんな中、SONYのスマートテレビやPS4との連携であったりとか、PANASONICの8Kソリューションの展示は複合的、総合的にテレビの価値を高めたり新しい使い方を提案することで差別化を図れる良い展示だったんじゃないかと思います。
 多分、来年のCESに行くことは無いと思いますが、後一年あれば全てのメーカーから曲面&8Kディスプレイが出てきちゃうんじゃないかと予測します。そういった中で差別化を図っていくことができないと、テレビ事業全体が枯れた、儲けの出ない産業になってしまうんじゃないかと思いました。

<<完全な余談>>
 あと、これに関しては完全な個人的な意見ですが、8Kテレビを見た感想として、「これは美術館の存在意義が変わるな」と思いました。8Kほどの画面となると、本当に虫眼鏡でも使わない限り目の前にあるのが画面なのか本物の油絵なのか一瞬迷うレベルです。アメリカに来てから割りと美術館にたくさん行ってるんですが、貴重だし大人気な絵なのでこの絵の近くには寄っちゃ駄目ですよ、っていう絵を遠くから生で見るより、接写でスキャンして8Kテレビに表示することによって間近で見られるコピーの方がディティールをより見られるんじゃないかと思ってしまいました。増して、そもそも一旦現像というプロセスを踏まなければならない写真展なんかは、本当にもうディスプレイ上の画像だけで十分かと思います。
 まあ、こんなこと言うと、生の良さが分かって無いとか言われそうですが、視覚情報だけなら本当にもう差はないです。なので、先述の存在意義について考えると、展示方法であったりとかで生の良さを本気で出していくことによって美術館・博物館の存在意義をしっかり見つめていかないといかんなと思いました。

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