CESレポート ウェアラブルデバイス編

 スマホが世の中に普及してしばらく経ちますが、モバイル機器に関して言うと、昨今バッテリやセンサの小型化、素子の省電力化がすごい勢いで進んで来ており、もう何でもかんでもウェアラブルにしちゃおうっていうのが、流れなのかなと思います。
☆スマートウォッチ
 今回のCESでは、「スマートウォッチ」っていうカテゴリが作られちゃうくらいたくさんのスマートウォッチが展示されていました。僕が勝手に作った分類だし、勿論中間的な存在もあるんですが、大きく分けて
  1. 入力端末型
  2. 出力端末型
  3. 計測端末型
の3つにわかれるんじゃないかなと思います。と言うのは、如何にウェアラブル端末に必要な技術が確立されたからといって、完全にスマホに置き換わるような端末が作れるわけじゃない現状で、わざわざスマホよりは小さくて性能の悪い端末を身体に付けておく必要ってなんだっけ?っていう疑問に必ず答える必要があるからだと思います。流石にパズドラやるにしても、Expediaでホテルを予約するにしても、スマートウォッチよりはスマホからやったほうが断然便利なわけです。
 で、①の入力端末型ですが、例えば、LGとAudiが共同開発した車を操作できるスマートウォッチだったりとか、スマホと連携して再生中の音楽を止めたり音量を調整するようなものがあります。このタイプのスマートウォッチには、基本的に表示部全体を覆うようなディスプレイは必要ではなく、最低限今何やってるかが表示されさえすればいいので、時計としてのクオリティやバッテリの持ち時間などをあまり犠牲にしなくて良いのが良い所です。
 ②の出力端末型ですが、twitterやmessengerアプリなどの通知を時計で知らせてくれるといったもので、下の写真に写っているのはLGやSamsungのものですが、その機能の関係上小さいスマホが腕時計の形になっている、という印象が強いです。何より時計よりもスマホよりなのが、バッテリが一日保つか保たないかというところで、スマホ同様毎日充電が必要な物がほとんどです。ただ、ディスプレイに表示される時計画面を自由にカスタマイズしたりといったことも出来ます。
 ③の計測端末型ですが、時計にセンサがついていて、心拍数だったり加速度のデータを取得してスマホに送ることで、ヘルスケアなどのアプリをより便利なものにすることが出来るようになっています。一番下の写真がそのタイプのものですが、これも①と同じく時計+αとしての見た目になっています。

 個人的には時計としてのクオリティを下げたくないという気持ちがあるので、②のタイプのスマートウォッチはもうちょい道のりが長いかなと思いました。まあ、この分野に関してはAppleが凄いやつを出してくるかもしれないので、それで勢力図がどーんと変わるかもしれませんが…。

 




☆ ウェアラブルヘッドフォン/マイク
  写真は上から帽子型、普通のアクセサリーにも見えるネックレス型、左右独立型、そこから下は普段は首にかけるネックレスのように装備しておいて必要なときだけ引き出すタイプ。と言った感じで本当に色んな会社が色んな形で出しているな、と言う感じでした。技術的に何か革新的な部分をやっていると言う企業はほとんどなく、デザインや使いやすさ、普段の生活との親和性と言った所で差別化を図っている印象でした。



 




☆スマートメガネ
 ウェアラブル端末産業は技術開発もさることながら、身体のどこなら端末を引っ掛けられるか?と言う場所探しの旅に突入している感もあります。ってなわけで、スマートメガネ。メガネ型端末といえばGoogleグラスですが、今回はGoogleグラス自体も、それを使ったサードパーティのソリューションもありませんでした。
 代わりに見つけたのは、上の写真にあるJINSが出しているスマートメガネ。こちらにはディスプレイも無ければマイクもスピーカーもない、ぱっと外から見た感じでは普通のメガネと変わらない端末。実は内側に電極がついていて眼電(EOG)を計測することによって視線を追ったり、覚醒度?を測ることが出来る端末になっています。当面はゲーム分野などへの展開を考えていくとのこと。流石、眼鏡メーカーが作っているだけあって、メガネとしては違和感が無いデザインでしたし、度付きも作れるとのことでした。
 下はTOSHIBAのスマートメガネ。こちらは、レンズ上に画面を表示する端末で、googleグラスのように音声操作を受け付けてくれたりはしません。また、画面の投影方法がgoogleグラスとは違い、レンズの内側(顔側)から投影するようになっています。お陰で、googleグラスのようにレンズの外側に表示部を飛び出させる必要もなく、出力できる画面も大きめになっています。バッテリが外付けなので、左右の重量差もあまりなく、メガネとしては優秀なのですが、外部電源を引っ張ってきているせいで電源コードが邪魔でした。工場での作業補助や、美術館などでの展示の説明などを表示する目的での使用を想定しているそうです。


☆RING
 日本のベンチャー企業、ログバーが開発した指輪状の入力端末。 一番最初のスマートウォッチの①のところで入力型端末は別にディスプレイとか要らないよね。って書いたんですが、じゃあ最早時計のサイズ要らなくね?っていう考えに答えてくれる新感覚端末です。前々から気になっていたのですが、今回初めて実物を触れました。元々物凄い期待していたし、実際使ってみてかなり良かったです。色んな使い方がこれからも考えられるなと思いました。ただ、期待していただけに感想としては、ちょっとネガティブなものが多いかも、まずひとつに普段つけておく指輪としては大きすぎる。男がするような結婚指輪とかと比較すると軽く三倍くらいのサイズ感があります。カジュアルなシーンならともかく、サラリーマンとかがつけているのを何も知らない人から見たら、何あれ?ってなるレベルかも。あと、周りを見ている限りなかなか上手く操作できない人が多数。一つは垂直面をきっちり意識しないと操作できないことと、もう一つは意外と親指でボタンを押すこと、押し続けることが難しいことにあるっぽいです。ただ、これを使う前提なら、腕時計の機能やデザインを妥協する必要がないので便利かもしれません。

<<総評>>
 いつからその時代が始まったのかも知りませんが、とりあえずウェアラブルにするだけで凄いと思われる時代は終わりつつあるなと思いました。もうスマートウォッチを作るだけなら時計屋でもスマホ屋でもだれでも出来るな。と。
 この分野も、スマホ以上にいつも身につけていられるデバイスが登場することによって生活そのものやスマホの使い方に対してどれだけ新しい提案をしていけるかどうかが重要なのかなと思いました。そういう意味で、RINGはいつでも身につけていられる度合いが他の端末に比べて格段に高いので、頭ひとつ抜けているかもしれないなと思いました。

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